ひょんな事から、三江線の魅力に取り憑かれた。
きっかけは、潮駅周辺の桜並木の写真を偶然webサイトで見たことである。


駅前の道路に沿って、桜並木が続き、赤ちょうちんが並んでいた。
が、桜満開の道には人影はなく、田舎の明るい、のんびりとした風景だった。


私は、なぜかこの人影のない桜の名所に心を奪われ、
桜の時期に一度は訪ねてみたいと思っていた。


で、今年三月、潮駅の近くにある「潮温泉大和莊」に電話してみた。
平年ならだいたい4月10日頃が満開の時期という。
ところが、鉄道の方は、3月31日で廃線になるということだった。
私は、車で行くつもりなので、廃線は問題ないのだが・・・・


今年は3月というのに妙に暖かく哲学の道の桜があっという間に
開花して花の盛りとなった。
あわてて、大和莊にもう一度問い合わせの電話を入れたら、
女性の方が対応され、桜の開花状況を聞くと
「五分かな、八分かな」という。
「どっちやねん」と言いたいところをぐっとこらえて、
早速出かけることにして、連泊で宿泊予約を入れた。


しかし、よく考えてみれば、まもなく廃線になる三江線の
今後ひたすら朽ちていくだけの駅の姿を写真にとどめてはどうかという
思いがむくむくとわいてきた。


私は鉄道マニアではないので、電車や人のいない、素肌の駅をと思った。
これが今回の旅のいきさつである。


詳しくは、朝日新聞の記事に譲るとしても、この線は
広島県三次市と島根県江津市結び、江の川にそって山間部を走る単線の
路線である。


開通当時から、山間部のため利用者は少なかったという。
1987年(昭和62年)に一日平均乗車数が458人だったのが
2016年(平成28年)には、83人となったらしい。
いわば大赤字の路線なのだ。



                       (朝日新聞 朝刊 2018年4月1日付)



さすがに最後の日は、いつも1両だったのを3両に増やしたが
鉄道ファンが押しかけて、ぎゅうぎゅう詰めだったとか。
ご苦労様です。


そこで次回から三江線三次駅から最初の「尾関山駅」から「粉淵駅」の各駅のシリーズを

始めます。

案内役は、私の分身(笑)がいたします。


花を愛でる分身!




ではでは!