2016年6月6日

 「山路を登りながら、こう考えた。
 智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通とおせば窮屈だ。
 とかくに人の世は住みにくい。
 住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。
 どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。」

夏目漱石は、彼の作品「草枕」の冒頭でこう述べている。
そして、どこへ越しても住みにくいと悟った時、市民運動が起きる。
のではなかろうかと私は思うのである。
それが国のレベルならば、国民運動として現れる。

今の日本や世界は、そんな大切な時期に来ているように思える。
小林節さんが講演で「幸福の条件は、自由・豊かさ・平和だ。」と
確信に溢れて述べていましたが、なるほどと思った。

ところで、私は”住みにくさが高じ”た訳ではないが
漱石の”山路を登りながら”という言葉にさそわれて
滋賀の仰木の里に出かけた。



田舎生まれの私は、時折田舎の風景がすごく恋しくなるのだ。
田園では、今田植えの季節である。
誰かさんのように
「帰りなんいざ
田園まさにあれなんとす 
なんぞ帰らざる」なんて言わないが
田園風景は、心が癒やされるのである。









向こうには琵琶湖と島がみえる。



野焼きの煙が、一層郷愁をそそる。





ミカンがたわわに実っていた。



このような田舎道がまた好きなのだ。

















田植えの終わった山手には、六地蔵の祠があり、地蔵さんが静かに田園を眺めていた。





こちらの六地蔵さんは、立派な祠から、棚田と道路を眺めていた。

半日楽しんで我が家に帰ってきた。
さばさばした気分で、晩酌が美味しい!!!!