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さよなら三江線 シリーズ14 宇都井駅 [三江線]
江の川を渡り、再び島根県に入る。
V字形の谷間に入ると民家が沿道に並んでいた。
庭にハナモモが鮮やかに咲いている静かな里である。
突然駅が目の前に広がる!
天空の駅だ!
高さは約20mあるという。
この駅の開業は、1975年(昭和50年)8月31日 だった。
この鉄橋や駅を建設するのに、村が総出で手伝ったという。
この地域の念願でもあったのだ。
あれから約43年、廃線となった。
住民の思いはいかばかり?
早速階段を上る。
ホームまで116段あると書いてある。
勿論、エレベーターなどない!
各階ごとに壁に残り段数の表示が張られていた。
その表示と一緒に写真がセットされている。
この駅は、今年1月1日に
当駅のイルミネーションがNHKの番組『ゆく年くる年』で放送された。
その時の写真もセットされていた。
「ゆずりあってゆっくりお進みください」の張り紙があるけど
人影なし!
上がり詰めると待合室があり、椅子には座布団や敷物が敷かれている。
ホームに出ると、線路はほぼ一直線に双方共にトンネルに消えてる。
ホームから集落が見渡せる。
山には、山桜がちらほら!
カラスの鳴き声以外になにも聞こえない。
鉄道ファンの方には評判の駅である。
が、
利用者数は、ごくわずか!
鉄道ファンの方だけではないかとさえ思える利用者数である。
なにかもったいない気がしてならない。